SAD BUT TRUE

「大丈夫だって。これから二人で乗り越えていこうよ。
好きになった人がそうなったからって、
別れるわけないでしょ!」

多分10分くらいは路駐して泣いてたと思う。

とりあえず、俺の家まで帰った。
彼と二人、ソファーに座り
何も言わず手を握って
また泣いた。

徐に彼が立ち上がりベッドへ寝そべった。
俺もソファーに寝そべった。

二人泣き疲れて浅い眠りに落ちた。

気付くと夜9時。

「何も食べないなんて体に悪いよ。」
と、ファミレスまで手を繋いで歩いた。
付き合い始めてから
いつでもどこでも
人目なんて気にせず手を繋いで歩いていた。
この時は、
何となく特別な気持ちで手を繋いだ。
少し俺の方が力強く握っていたと思う。
あの感触は今でも忘れない。


昼飯のあの笑顔は消え去り
大食いの二人なのに
軽食セットを残すぐらいの減退加減だった。

帰り道、
また手を繋いで帰った。

今でもそう思うが
交換日記にはこう書いてある。

「不安や苦しみを感じてるのは俺ではなくて、
お父さん（彼）なんだよね。」

二人、シャワーも浴びずに
この日は眠った。

2011年10月頃記